〜終わり〜
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① 第1図に直流回路の代表例を示す。
ここで、Vは直流電圧〔V〕、Iは直流電流〔A〕、Rは抵抗〔Ω〕とする。


② 第2図に直流電圧Vと直流電流Iを示す。
V、I共に時間に関係なく一定である。


③ 直流電圧V、直流電流I、抵抗Rには(1)式の関係(オームの法則)がある。


(1)R回路
① 抵抗Rに
の正弦波交流電流を流すのに要する電圧vは(2)式で表される。


ここで、電圧と電流の実効値はV、Iであり、(3)式の関係がある。
または
(3)
更にvとiとは同相であるから、記号法で表せば(4)式となる。
または
(4)
② 第3図に交流回路、電圧・電流波形、ベクトル図の関係を示す。


(2)L回路
① インダクタンスLに
の正弦波交流電流を流すのに要する電圧vは(5)式で表される。


電圧と電流の実効値はV、Iであり、(6)式の関係がある。
または
(6)
更にvはiより90°位相が進むので、
を基準ベクトルにすると(7)式となる。
または
(7)
② 第4図に交流回路、電圧・電流波形、ベクトル図の関係を示す。


(3)C回路
① コンデンサCに
の正弦波交流電流を流すのに要する電圧vは(8)式で表される。


電圧と電流の実効値はV、Iであり、(9)式の関係がある。
または
(9)
更にvはiより90°位相が遅れるので、
を基準ベクトルにすると(10)式となる。
または
(10)
② 第5図に交流回路、電圧・電流波形、ベクトル図の関係を示す。


(4)R-L回路の電圧・電流波形
① R-L回路に
の正弦波交流電流を流すのに要する電圧vは(11)式で表される。


ただし、


電圧と電流の実効値はV、Iであり、(12)式の関係がある。
または
(12)
記号法で表すと、vとiよりα位相が進むので、
を基準ベクトルにすると(13)式となる。
または
(13)
② 第6図に交流回路、電圧・電流波形、ベクトル図の関係を示す。


(4)R-C回路の電圧・電流波形
① R-C回路に
の正弦波交流電流を流すのに要する電圧vは(14)式で表される。


ただし、


電圧と電流の実効値はV、Iであり、(15)式の関係がある。
または
(15)
記号法で表すと、vはiよりα位相が遅れるので、
を基準ベクトルにすると(16)式となる。
または
(16)
② 第7図に交流回路、電圧・電流波形、ベクトル図の関係を示す。


(1)電圧と電流が同相の場合
、
とすると、平均電力Pは(17)式となる。




(2)電圧と電流が90°異なる場合
、
とすると、平均電力Pは(18)式となる。




(3)電圧と電流がα°異なる場合
、
とすると、平均電力Pは(19)式となる。




・交流回路の電圧vと電流iの関係は「
なる正弦波交流を流すに要するv」の見方で求めた。
・このような直流回路や交流回路の領域では、波形でみる優位性は少ないが、いろいろの事象の基礎になるので解説した。次回以降では高調波や電圧フリッカなどの様々な電気現象での電圧・電流波形について解説する。