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フローチャートを用いて処理の内容やデータの形式などを記号化し、それらを矢印で結んで視覚的に分かるように作成する。フローチャートの作成方法を解説する。
コンピュータを用いて様々な処理を行わせるためには、その処理にふさわしいソフトウェア(プログラム)を用意する必要がある。このためコンピュータの命令語を組み合わせてプログラムを作成する。コンピュータに行わせる処理の手順はアルゴリズムまたは算法と呼ばれる。このアルゴリズムを図式化して処理の流れを分かりやすく表現したものをフローチャートという。フローチャートは1940年代にゴールドスタインとノイマンによって考案され、図記号とも呼ばれている。フローチャートを用いて処理の内容やデータの形式などを記号化し、それらを矢印で結んで視覚的に分かるように作成する。プログラムを作成するにあたって処理の内容や手順をフローチャートで図式化すれば、プログラムの流れの誤りや処理の誤りを簡単に見付け出すことができる。
フローチャートの図記号はJIS X 0121(1986)「情報処理用流れ図・プログラム網図・システム資源図記号」で26種類の記号が規格化されている。第1図に主な図記号を示す。
( 1 ) 端子記号
端子記号は第2図に示すようにプログラムの開始と終了を表す記号である。
( 2 ) 処理記号
処理記号は第3図に示すように演算処理やデータの形を変換するようなあらゆる処理を表す。この記号の中に処理の内容を記入する。
( 3 ) 判断記号
判断記号は第4図に示すように条件を判断して、それ以降の処理の流れを分岐させる判断処理を表す。
( 4 ) 流れ線
流れ線はデータまたは制御の流れを表す線で、流れ図の記号同士を結び付けて表す。
( 5 ) ループ端
ループ端は第5図に示すように繰り返しの処理を行うループの始まりと終わりを表す記号である。
フローチャートを用いてプログラムを作成するときには次の点に注意して作成する。
① 処理手順に間違いがないか
② 効率的な処理手順になっているか
③ 保守しやすい処理手順になっているか(他人が見ても分かりやすいこと)
④ 仕様変更などによっても対応しやすい手順になっているか
【例題】
次の流れ図〔第6図〕は、N個の要素がある配列A(1)、A(2)、・・・、A(N)の中からXと等しい値をもつ要素を検索するアルゴリズムである。流れ図の空白箇所(ア)及び(イ)に記入する字句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) (ア) X→I (イ) I+I→I
(2) (ア) 0→I (イ) I+1→I
(3) (ア) I→X (イ) N−1→X
(4) (ア) 0→I (イ) I+1→N
(5) (ア) A→I (イ) N−1→N
〔答〕 (2)