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事業報告

平成19年度事業報告

平成19年度は、前年度に引き続き、

  1. より良い会員サービスの実現による会勢の一層の増大
  2. 時代の変化に応じた内部諸制度の整備・改善
  3. 会員の技術力のより一層の向上に貢献し、これによって電気安全の確保と省エネルギーの推進による環境の保全に貢献

を指向した。

《Ⅰ》 重点実施業務

1. 会員増加方策の推進

  1. (1) 広報活動の強化

    各支部が実施する講習会、研修会や会誌の発行等、協会活動の紹介や電気関係の各種情報の提供を行い、協会の認知度を向上させ、会員の増加に資するため、ホームページをリニューアルし、8月20日にオープンした。

    また、9月に実施された電気主任技術者試験の会場で、関東支部・本部、関西支部、中国支部、四国支部の4支部において、受験生を対象に計3,300枚の協会紹介用ビラを配布したほか、各支部が実施する講習会、研修会、電気主任技術者セミナー等、各種行事の場を活用して、協会紹介、支部行事紹介のビラを配布した。

  2. (2) 「会員加入促進キャンペーン」の評価と延長

    平成18年9月から実施してきた「会員加入促進キャンペーン」は、8月末までに約70名の紹介者の協力により、100名及び5社が入会した。一定の効果を上げることができたと評価し、引き続き、「会員加入促進キャンペーン」を1年間継続することとした。

    さらに11月からは、電気主任技術者セミナーだけでなく、支部行事に参加した方本人が入会した場合、その本人に図書券を贈呈する「支部拡大キャンペーン」を開始した。この結果、平成19年度の「会員加入促進キャンペーン」では、80名の紹介者の協力により、93名の方が、また、「支部キャンペーン」では計23名の方が入会された。

  3. (3) 会員のメリットの拡大

    ホームページの「会員の広場」は、従来、誰でも閲覧・書き込み可能としていたが、ホームページリニューアルの機会を利用し、迷惑メール阻止もかねて、会員専用(会誌に掲載のID、パスワードでアクセス)とした。「会員の広場」は、「意見交換掲示板」と「事故・トラブル関係掲示板」からなり、会員の情報交換、相互交流の場として活用しやすい環境を整備した。

    また、11月下旬から、音声付き電気技術解説講座の印刷を会員のみ可能とする仕組み(会員の広場と同じID、パスワードでアクセス)を採用した。

    会誌「電気技術者」(月刊)の配布、技術相談等、既存の会員メリットに加え、会員の技術力向上に貢献し、会員のメリットを強化するとともに、会勢の拡大を図るため、情報提供、会員の相互交流・相互啓発など、インターネットを活用した諸活動の展開を検討するIT活用方策検討ワーキング・グループを10月に設置した。

  4. (4) その他の会員増加方策

    ①個人会員

    平成17年度の電験3種合格者のうち、協会資料を請求した方、約600名に対して協会活動を紹介したビラを送付した。

    平成19年度の電験合格者については、従来どおり、(財)電気技術者試験センターの協力を得て、合格通知に協会紹介の資料請求用はがきを同封して送付した。(3種合格者、3,647名、1・2種合格者、計288名)

    平成19年度の電験合格者のうち入会者100名(先着順)に図書券を贈呈する等、新入会員の獲得に努めた。

    ②維持会員

    年度当初、会費請求時に各支部が開催する講習会、見学会等の計画を同封し、参加を呼びかけた。

    専門学校や工業高校等の電気工学専攻の教頭、電気工学科長宛に協会入会案内、事業活動紹介、音声付き電気技術解説講座、別刷り(「環境問題と電気の現場技術」)の紹介資料を送付した。

2. 会誌の充実

  1. (1) 平成19年度の特徴、600号の記念特集と連載テーマ

    平成19年4月号が、通算600号になることから、会長挨拶、原子力安全・保安院長、電事連会長の挨拶、記念特集記事を掲載した。

    また、特集連載は、「建築物の各種設備の管理・メンテナンスをよりよく理解するために」のテーマのもとに、4月号から平成20年3月号まで掲載した。この特集は、高度情報化の著しい進展に伴い、自家用施設の各種設備の高度化、多様化が進み、電気技術者が設備管理技術者のチーフとなって、各種設備の法的規制、機能・設備構成の概要、設置基準の要点、維持・管理面のポイントを把握することが大切となっており、この面において参考になるとして企画された。

  2. (2) 「会誌モニター制度」の試験実施

    平成18年10月から試験的に実施してきた「会誌モニター制度」は、本部選任3名、支部選任18名、計21名のモニターに会誌を読んでもらい、役立った記事、役に立たなかった記事、その他読後感、要望等を寄せてもらう試みで、合計94件の回答をいただいた。

    編集に関するものとしては、文字のサイズアップ、写真のカラー化(表紙を含む)、図表、イラスト、写真等を多用して分かりやすい表現としてほしいなどの要望があった。

    内容に関するものとしては、現場業務に即反映できるもの、法令改正の解説、基準の解釈、技術解説(新技術を含む)、安全関係(事故事例を含む)等が好評であったが、最近の若い技術者に興味がある情報や制御関係も入れるべきではないかとの指摘もあった。

    法令コーナーの新設等、実施したものもあるが、今後さらに会誌編集委員会の場でいただいたご意見の反映を図り、会誌の更なる充実に役立てていくこととし、モニター制度は1年間で終了することとした。

  3. (3) 情報提供機能の強化

    法令等の改正、事故・トラブル、省エネルギー、環境保全関係の情報提供機能を強化し、会員のニーズに即した活動の展開に資することとしているが、6月号より、「法令コーナー」(主に電気事業法を中心とした電気関係法令の改正)を新設、音声付き電気技術解説講座からアクセス件数の多いテーマを掲載するなど、具体化した方策を実施した。

  4. (4) 会員の相互交流、技術継承の場としての機能強化

    会員の論文、事故・トラブル経験や失敗談、電験受験体験談、維持会員の紹介等を掲載し、会員間の意見交換、情報共有化、技術・技能の継承に努めた。

3. 「音声付き電気技術解説講座」の拡大、充実

  1. 平成19年度は新たに24講座を開設、3月末で計143講座となった。掲載講座数が若干少ないのは、上期に講座製作委託先を変更したためである。

    講座に対するアクセス件数は、平成19年度合計、約75万件(平成18年度合計、約58.8万件)を記録している。(詳細は別紙1参照)

    また、「電気技術解説作成小委員会」の委員会への格上げなど体制の強化を検討した。

4. ホームページの充実と活用

  1. (1) 情報提供機能の充実・強化

    ホームページをリニューアルし、平成19年8月20日にオープンした。 トップページのデザインだけでなく、構成、内容についても見直しを行い、新規掲載情報の表示、「会員の広場」のアクセス制限(ID、パスワードが必要)、電気界の動き、事務局からのお知らせ等、ホームページを活用した情報提供の基盤整備を行った。

    ホームページに対するアクセス件数は、平成19年度合計で、約10万件(平成18年度合計で、約8.4万件)を記録し、最近では約1万件/月に達している。(詳細は別紙1参照)

    これは、リニューアルの効果と思われるが、内容の充実(掲載内容の更新を含む)を図ればさらに増加が期待でき、協会の認知度向上、会員の増加に繋がると期待される。

  2. (2) 広告掲載

    音声付き電気技術解説講座、ホームページの維持費用の一部を補充するため、バナー広告をホームページのトップ、講座のトップページ他に掲載することとした。これを4月から6月にかけて2社が掲載、8月から年度末迄1社が掲載した。平成20年3月に新たに1社と掲載契約を行い、平成20年度は、継続掲載分と合わせ、2社掲載でスタートすることになった。

5. 内部諸制度、規程の見直し・整備の継続

  1. (1) 倫理要綱の制定・周知・徹底

    平成19年4月の理事会で「(社)日本電気技術者協会倫理要綱」が審議され、承認された。その内容を会誌6月号とホームページに掲載し、会員へ周知を図った。

    また、平成20年3月、本部内に“目安箱”を設置し、会員のご意見、内部情報を収集することとした。目安箱の設置については、会誌2月号において会員及び関係者に周知を図った。

  2. (2) 規程・内規類の見直し、整備

    平成19年4月の理事会で、会長表彰者選考取扱内規、職務分掌規程、退任役員処遇規程を改定した。

    引き続き、規程類見直しワーキング・グループの場で、表彰者選考委員会規程、技術相談委員会規程等の見直しを行った。

6. 公益法人制度改革への円滑な対応

  1. 民間非営利部門の活動の健全な発展を促進するため、公益法人制度改革に関する三法が成立し、平成20年12月1日から施行されることになった。

    この法律が施行されると、現行の公益法人は「特例民法法人」(実質的には現在と変わりなし)となり、5年間の移行期間内に公益社団法人移行の認定申請又は一般社団法人移行の認可申請をする必要がある。

    このような協会の基本的事項に関わる問題については、引き続き、情報収集、分析に努めるとともに、各種事業の展開や会計面での一体化など、組織横断の取り組みが必要である。このため、今後、協会の基本的性格の審議、円滑な移行に向けての課題、対策等、諸検討の準備を進めた。

《Ⅱ》 その他の主要業務

1.技術力向上方策の推進

  1. 各支部が計画している講習会、実務研修会、見学会等は計画通り実施され会員以外の方も含め、約19,000名が参加した。(詳細は別紙2参照)

    これらは、会員の技術力向上に重要かつ貴重な機会であるので、4月の維持会員への会費請求の機会を利用して、支部行事の紹介と技術・技能の継承の視点から若い技術者の各種行事への参加を呼びかけた。

2.技術関係サービスの実施

  1. (1) 技術相談の充実

    回答作成者の迅速かつ誠意ある回答が好評である。また、回答作成者との連絡にメール、FAXを使用することで、回答作成に要する時間の短縮を図っている。

    本部が受付けた技術相談の件数は、91件で、このうち会員に有益な事例19件を技術相談委員会で選定し、会誌に掲載することとしている。

    平成19年度には前年度に受付けた技術相談も含めて、18件を会誌に掲載した。

  2. (2) 技術関係資料の出版

    平成18年度に会誌に連載した「環境問題と電気の現場技術」を6月末に別刷りとして出版した。

    なお、支部行事の際などに、「環境問題と電気の現場技術」の概要紹介、既刊の別刷りのリストを配布した。

  3. (3) 会員の資格取得支援

    音声付き電気技術解説講座の「電験受験」に新たに7講座を掲載した外、会誌、インターネット等を活用した支援策を検討した。

    また、「職業訓練法人 日本技能教育開発センター」との業務提携による価格割引の特典を活用した通信教育の受講者は、電験三種受験、6名、電験二種受験、3名であった。

3.会員の状況

  1. 平成19年度末の会員の状況は、社員(正会員と特別会員)、9,873名、維持会員、1,128社、2,137口で、平成18年度末に比べ、社員、211名の減(入会、412名、退会、623名)、維持会員、13社(入会、20社、退会、33社)、19口(入会、20口、退会、39口)の減となっている。

    社員、維持会員とも平成18年度に比較して減少の度合いは小さくなっている。

    平成19年度の電験合格者数は合計3,935名(第三種、3,647名、第二種、245名、第一種、43名)で、このうち1,223名が協会紹介資料の送付を希望し、その結果、134名(第三種、130名、第二種、3名、第一種、1名)が入会した。

  2.   H19年度末 H19年度増減 H18年度増減
    正会員(終身会員を含む) 9,554 名 ▲189名 ▲236名
    特別会員 319名 ▲22名 3名
    社員(正会員+特別会員) 9,873名 ▲211名 ▲233名
    維持会員 1,128社 2,137口 ▲13社 ▲19口 ▲34社 ▲41口
    準会員 73名 ▲5名 ▲4名

4.本部・支部の連携強化

  1. 公益法人制度改革関連資料の送付等、情報の共有、規程類の整備・見直しに際しての支部との意見交換、各支部開催行事での協会紹介用、行事紹介用ビラの配布等、本部・支部が密接な連携をとって事業活動を展開するよう努めた。

    また、平成19年10月、第1回本部・支部連絡会議を中国支部が幹事となり広島にて開催し、本部、支部の活動状況、公益法人制度改革への対応のため、新公益法人会計への移行と本部・支部会計の集約ついての意見交換等を行った。第2回は平成20年3月、本部が幹事となり東京にて開催し、平成19年度の活動状況、平成20年度事業計画等について質疑応答、意見交換を行った。

5.表彰関係

  1. (1) 会長表彰

    平成19年度の会長表彰は、表彰者選考委員会規程により支部から推薦された候補者を表彰者選考委員会において審査し、候補者32名を選定し、理事会の承認を得て、第53回通常総会において表彰状及び記念品を贈呈し表彰した。

  2. (2) 樋口賞

    平成19年度の樋口賞は、樋口賞表彰規程により、平成18年1月号から12月号までに掲載された論文を樋口賞選考委員会において審査し、優秀な作品を樋口賞、それに順ずるものを佳作として推薦し、理事会の承認を得て、樋口賞1名、佳作1名を第53回通常総会で表彰した。

  3. (3) 電気保安功労者表彰

    第43回電気保安功労者経済産業大臣表彰式が8月1日、東京の虎ノ門パストラルにおいて行なわれ、当協会の3名の方が受賞された。

    関東支部 生方 丈太郎
    北陸支部 藤井 條示
    関西支部 小嶋 吉廣
  4. (4) 電気保安功労者原子力安全・保安院長表彰

    平成19年度の電気保安功労者原子力安全・保安院長表彰は、7月の北海道支部を皮切りに11月の関東支部で全て終了し、当協会の19名の方が受賞された。

    北海道支部 松浦 憲明    
    東北支部 松本 兼幸 長谷川 隆男  
    関東支部 大川 美彦
    川端 和夫
    山道 正美 依田 正季
    中部支部 壬生 善夫 一柳 孝義  
    北陸支部 名場 正義
    谷川 久夫
    浦田 務
    久保 明
    竹内 洋
    関西支部 新谷 義光    
    中国支部 鈴木 壽美 湯屋 睦夫  
    九州支部 今里 稔 鶴田 正克  
  5. (5) エネルギー管理功績者表彰

    平成19年度エネルギー管理功績者表彰では、当協会の7名の方が受賞された。

    資源エネルギー庁長官表彰
     中国支部 山田 忠勝 

    経済産業局長表彰
     東北支部 佐藤 昭裕 
     関東支部 清水 務野村 博
     中部支部 大久保 巻人山崎 淳
     九州支部 松尾 武 

6.会務

  1. 第53回通常総会、評議員会、理事会を平成19年6月5日に一ツ橋の如水会館で開催したほか、担当理事会6回、業務運営幹部会、本部・支部連絡会を開催し、協会活動の推進、業務運営の円滑化を図った。

  2. (1) 理事会

    第1回平成19年4月24日
    議事・総会付議事項
     ・規程の制・改定
     ・役員改選
     ・会長表彰、樋口賞表彰
     ・特別会員の承認
    第2回平成19年6月5日
    議事・会長、副会長、専務理事の互選
     ・担当理事の職務分掌
     ・退任役員の処遇
     ・特別会員の承認

  3. (2) 評議員会 平成19年6月5日

    議事・総会付議事項
     ・役員改選
     ・会費滞納会員の措置

  4. (3) 第53回通常総会  平成19年6月5日

    議事・平成18年度事業報告及び決算報告
     ・平成19年度事業計画及び収支予算
     ・会費滞納会員の措置
     ・理事の職務分掌等の報告
     ・会長表彰、樋口賞に授与

  5. (4) 業務運営幹部会  平成19年12月4日

    議事 ・平成19年度上期業務報告
      ・平成19年度中間決算の概要
      ・規程類の見直しの要点
      ・今後の業務運営重点事項

  6. (5) 本部・支部連絡会議

    第1回平成19年10月25日
    議事・支部の平成19年度上期活動報告
     ・本部の平成19年度上期活動報告
     ・本部・支部予・決算の一体化
    第2回平成20年3月10日
    議事・支部の平成19年度活動実績報告
     ・支部の平成20年度事業計画(案)
     ・本部の平成19年度活動実績報告
     ・本部の平成20年度事業計画骨子(案)

以上



「新公益法人会計基準」に基づく財務書表 1. 賃借対照表

2. 正味財産増減計算書

計算書類に対する注記

3. 財産目録

「公益法人会計における内部管理事項について」に基づく収支計算書 1. 収支計算書

平成19年度本部支部一括収支計算書:別紙


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